FC2ブログ
おでかけブログ。神話や妖怪、UMAが好き。その他、日々のふしぎや、おバカな出来事・読書感想などを、つらつらと。



修験道がらみでは、前回「役行者―修験道と海人と黄金伝説」という本を読んで、
それがすごく興味深かったので、類似本を読みたくて探していたところ、わくわくする本を見つけました。山伏、ミイラ、黄金、大仏、曼荼羅、奥州藤原氏、秀吉、家康、田中角栄・・・と、気になるトピックがてんこ盛りです。

前述の本では、近畿(吉野あたり)を中心に展開されていた本だったのに対して、この本では東北(出羽三山)が中心になってます。どちらの本も著者が実際に現地で修行の経験があるところが共通点ですね。

修験道の人たちは、古代、金属を扱うことに長けた知識&技術者集団だった。山に拠点を作り、そこは大和朝廷が治める国とは別の世界が形成されていた・・・っていう認識で対談が展開されていきます。歴代の為政者が彼らの力をどう評価し、どう利用し、または対抗したか、っていう歴史が、正史では語られないもう一つの日本史であると。

修験道のルーツはどうやら中国から渡ってきた道教の「道士」や「密教」らしい。その「呪術」とされるものは、古代中国の科学技術がルーツになっていた。例えば、歴代皇帝などの権力者が追い求めた不老不死を実現するための技術でもあった。
そしてミイラ。ミイラづくりのための遺体防腐処理には、植物の薬学的知識や鉱物の科学的な知識が不可欠だった。たとえば中国の馬王堆漢墓から出た女性のミイラは、生前の姿をそのまま残していることで一躍有名になったけれども、その死因は仙丹(不老不死の薬)として服用した水銀中毒じゃないかとされてる。しかも辰砂(水銀)の含まれた水にひたされていて、それが防腐に役立ったらしい。また香料なども防腐に使われていたらしい。そういった知識が修験道の呪術のおおもとではないかと。

翻って、日本に残る即身仏(ミイラ)の大半は東北に分布している・・・これは偶然ではないと論じてます。修験道の一大拠点だったからこそ、そういう知識が伝えられていたのではないかと。じゃあなぜ修験道の拠点がそこに置かれたのか。ただの山ならもっと高い山があるし、修行に適した、身体を痛めつけるのにふさわしい急峻な山はいくらでもある。なぜ東北だったのかっていうことなんですけど。そのキーワードが金や水銀などの鉱物ってことになる。
なにしろ、東北では大仏建立の時に「陸奥の金」が産出されたという記述が残っていたり、奥州藤原氏の作った金色堂だったり、リアルに金が出ていたことが、実際にわかっているわけじゃないですか。だから、あながち無視できない説だなあと感じちゃいました。

しかも、修験道の聖地とされる山の植生には、人為的に植えたのでは?と思えるような、普通なら生えていないであろう植物が生えていたりするそうです。これは彼らの「呪術」に必要だったからでは?と推理を展開してます。(どうやら行基さんの甲州ぶどうも怪しい。そしてそれは前回読んだ『役行者〜』とも話がリンクしてきて一人で興奮してました)

この本は1970年代の対談をまとめたものなんですが、当時の文化人らしい言葉のチョイスとか、とにかく時代が感じられてニヤニヤしちゃいます。あ、でも全然古臭い感じはしなくて、こんな時からこのネタに(←ネタっていうなw)目をつけていた人がいたんだなあと感心するっていうか。

文庫本なんですが、割と薄いです。しかも対談形式なので濃い話ではあるんだけど読みやすかった。ちゃんとした歴史研究的な視点と、都市伝説的(ムー的)な視点との間で、文化人たちが行ったり来たり遊んでいるような対談って感じかな。興味の種がちりばめられている1冊でした。



ブログランキング・にほんブログ村へ
  

FC2blog テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

【2021/01/14 17:25】 | 読書感想
【タグ】  感想  
トラックバック(0) |


あけぼう
マナサビイさん、( ´∀`)ゞ イラッシャーイ

是非是非読んでみてください(^^)/
前の本の記憶が鮮明なうちに読むほうが、色々と楽しいはず。
70年代の空気感が行間からあふれてるんで、わたしは読みながらすぐにマナサビイさんを思い出しましたよ(笑)
そうそう「役行者~」の本の中にも大三島が出てきていましたもんね!
この点と点がつながっていく感じが楽しいですよねえ♬

古代の辰砂(水銀)が不老不死の薬として重宝されていたなら、徐福伝説も可能性があるなって気がしてきました、中国大陸で古代に水銀を採っていたエリアから、人々がやってきていたのかも。日本人のルーツのひとつとしてありえそう。ホント、いろいろと考察が広がりますよね。




マナサビイ
>1970年代の対談をまとめたものなんですが、当時の文化人らしい言葉のチョイスとか、とにかく時代が感じられてニヤニヤしちゃいます
>ちゃんとした歴史研究的な視点と、都市伝説的(ムー的)な視点との間で

この本に勝手に呼ばれてる気がしてます(笑)  色々な意味で自分に合いそうな気がする。これも近いうちに入手して必ず読みます〜!
内藤正敏さんの写真集も見てみたくなっちゃった!

アマゾンで目次を見ると、この本には義経のことが出てくるようですが・・
先日ブラタモリで村上水軍のことを扱っていて、見ながら「役行者」の本 にある山伏・修験道者=海人族という説を改めて思い返していました。
義経が平氏との戦で村上水軍の援護を受けられたのも、この説が本当だとすると腑に落ちる話だなあと。鞍馬の山伏たちも村上水軍と同じ海人族ルーツということで繋がっていたのかもしれないなあと。
や〜、色々と想像と考察が広がって楽しいです!
義経がのちに平泉に逃れたのも、そういう人脈を頼ってこそかもしれないですよね。

Re: 「古代金属国家論」読んだよ~
あけぼう
misachi68さん、( ´∀`)ゞ イラッシャーイ

そうなんですよね、なんか古代日本の知られざる一面って感じで、面白かったです。
ますます東北に行きたくなっちゃった。



misachi68
なるほど〜怪しげ〜
修験道って、山伏と天狗しかイメージなかったけど
錬金術的な秘密の追い求めてるものがあったのか〜〜
面白そうな話ですね。
φ(σ_σ)メモメモ



あけぼう
玉さん、( ´∀`)ゞ イラッシャーイ

とても楽しい本でした。
そうだよねえ。
金属が熱でどろどろ溶けた状態を扱うっていうこと自体、人間離れしているって気もするし。
おっかなくて普通なら扱いたくないよ。
でも火花とか綺麗なんだよね・・・つい魅入られちゃう。
あの魅入られてる時間って、怪しいよなあ。
鬼さんといえば、修験道にも出てくるもんね。前鬼後鬼。
しかも金棒持ってるし。



玉坂めぐる 
ぐふふ。楽しそう。メモメモ。

金属をあつかうのって、ヨーロッパでも魔術あつかいだったみたいだよね。
錬金術とかホムンクルスとか、その延長に悪魔おろしとか。
思春期に、そのへんの本に夢中になっていた時期がありました。
日本もね。鍛冶屋さんの周辺に鬼の気配がうろうろすることが…。
優れた技術で科学だと思うけど、
ふいごで起こす火の渦の中に、危険で不穏な不思議を見てしまうのかな。
どきどき(^へ^:)

コメントを閉じる▲
コメント
この記事へのコメント
マナサビイさん、( ´∀`)ゞ イラッシャーイ

是非是非読んでみてください(^^)/
前の本の記憶が鮮明なうちに読むほうが、色々と楽しいはず。
70年代の空気感が行間からあふれてるんで、わたしは読みながらすぐにマナサビイさんを思い出しましたよ(笑)
そうそう「役行者~」の本の中にも大三島が出てきていましたもんね!
この点と点がつながっていく感じが楽しいですよねえ♬

古代の辰砂(水銀)が不老不死の薬として重宝されていたなら、徐福伝説も可能性があるなって気がしてきました、中国大陸で古代に水銀を採っていたエリアから、人々がやってきていたのかも。日本人のルーツのひとつとしてありえそう。ホント、いろいろと考察が広がりますよね。

2021/01/18(Mon) 09:23 | URL  | あけぼう #-[ 編集]
>1970年代の対談をまとめたものなんですが、当時の文化人らしい言葉のチョイスとか、とにかく時代が感じられてニヤニヤしちゃいます
>ちゃんとした歴史研究的な視点と、都市伝説的(ムー的)な視点との間で

この本に勝手に呼ばれてる気がしてます(笑)  色々な意味で自分に合いそうな気がする。これも近いうちに入手して必ず読みます〜!
内藤正敏さんの写真集も見てみたくなっちゃった!

アマゾンで目次を見ると、この本には義経のことが出てくるようですが・・
先日ブラタモリで村上水軍のことを扱っていて、見ながら「役行者」の本 にある山伏・修験道者=海人族という説を改めて思い返していました。
義経が平氏との戦で村上水軍の援護を受けられたのも、この説が本当だとすると腑に落ちる話だなあと。鞍馬の山伏たちも村上水軍と同じ海人族ルーツということで繋がっていたのかもしれないなあと。
や〜、色々と想像と考察が広がって楽しいです!
義経がのちに平泉に逃れたのも、そういう人脈を頼ってこそかもしれないですよね。
2021/01/17(Sun) 18:29 | URL  | マナサビイ #-[ 編集]
Re: 「古代金属国家論」読んだよ~
misachi68さん、( ´∀`)ゞ イラッシャーイ

そうなんですよね、なんか古代日本の知られざる一面って感じで、面白かったです。
ますます東北に行きたくなっちゃった。
2021/01/16(Sat) 22:37 | URL  | あけぼう #-[ 編集]
なるほど〜怪しげ〜
修験道って、山伏と天狗しかイメージなかったけど
錬金術的な秘密の追い求めてるものがあったのか〜〜
面白そうな話ですね。
φ(σ_σ)メモメモ
2021/01/15(Fri) 21:46 | URL  | misachi68 #-[ 編集]
玉さん、( ´∀`)ゞ イラッシャーイ

とても楽しい本でした。
そうだよねえ。
金属が熱でどろどろ溶けた状態を扱うっていうこと自体、人間離れしているって気もするし。
おっかなくて普通なら扱いたくないよ。
でも火花とか綺麗なんだよね・・・つい魅入られちゃう。
あの魅入られてる時間って、怪しいよなあ。
鬼さんといえば、修験道にも出てくるもんね。前鬼後鬼。
しかも金棒持ってるし。
2021/01/15(Fri) 17:39 | URL  | あけぼう #-[ 編集]
ぐふふ。楽しそう。メモメモ。

金属をあつかうのって、ヨーロッパでも魔術あつかいだったみたいだよね。
錬金術とかホムンクルスとか、その延長に悪魔おろしとか。
思春期に、そのへんの本に夢中になっていた時期がありました。
日本もね。鍛冶屋さんの周辺に鬼の気配がうろうろすることが…。
優れた技術で科学だと思うけど、
ふいごで起こす火の渦の中に、危険で不穏な不思議を見てしまうのかな。
どきどき(^へ^:)
2021/01/15(Fri) 11:10 | URL  | 玉坂めぐる  #WCSj23LI[ 編集]
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック