京都 ★ 貴船神社3 「奥宮」
「本宮」「結社」につづき、今回は「奥宮」です。

写真で見て頂くと分かる通り、案外、観光客は少ない。
まあ、時間も15時台だからピークは過ぎていそうですが。
これがシーズン(夏)だととんでもない事になるのかな。

この日の感覚では、まだあまり外国の方はいませんでしたね。
大学生くらいのカップルとか女子が多いです。

相生の杉 です。
貴船という地名の由来は諸説あるそうですが、
その1つに万物のエネルギー「氣」が生ずる根源の場所だから、
「氣生根(きふね)」とする説があるそうで。
このすくすくと伸びた杉の木や、
うねうねと地中に潜っていく根っこを見てると
その説もアリじゃないかと、なんだか納得してしまうような。

「奥宮」です。
ひらけた場所になってます。

青い目の狛犬さん。

御船形石という、石垣のような塊がありました。
本宮で頂いたパンフに記載されたご由緒によると、
伝説では、神武天皇の皇母にあたる玉依姫命がが黄船に乗って
大阪湾から淀川、鴨川をさかのぼり、現在の奥宮の地に至り、
水神を祀ったのが創建と伝わる、とあります。

人目にふれないように石で黄船を隠したのが、この御船形石なんだとか。
確かによく神社で見る磐座とは違う形。
この神社は、こういった由緒から、
船にかかわる仕事に従事する人たちからの信仰がとても篤いそうです。
ちなみに貴船の地名由来のもう1つの説がこの「黄船」といわれるそう。
黄色は古来、高貴な色だったので、
神様が乗る船にふさわしい色だということみたいです。

(クリックして拡大)
そして、丑の刻詣りについても、ちょっと書いてありました。
貴船口の駅のそばに宇治の橋姫が頭に載せた鉄輪があるそうなんだけど、
帰るとき見ようと思ってたのに、すっかり忘れて見逃した・・・。
みんなは忘れないで!

奥宮の本殿です、まずは参拝・・・(。-人-。)
こちらのご祭神は、
高龗神(たかおかみのかみ)、本宮でも祀られていた水の神様ですが
闇龗神(くらおかみのかみ)でもあるという。
貴船神社のHP「貴船大神のご出生」というところを読むと、
イザナミが亡くなり、ショックをうけたイザナギは
妻を死に至らしめた火の神を斬ってしまいます。
そこから水の神・高龗神が生れた・・・
と、これは日本書紀にあるお話。
古事記のほうはちょっと違う。
火の神を斬った時、
刃に滴った血が、様々な神となっていくのですが、
その中でも、
剣の柄にとどまって
指の間から漏れ流れ滴る血がそそいで神となった。
名付けて
闇龗(くらおかみ)という。
なんだか、すごい設定じゃないですか。
まるでダークヒーロー誕生エピソードのようだ・・・(神様だけど)
それにしても、日本書紀のフワッとした表現と違って、
指の間から漏れ滴る血・・・って、生々しいな古事記。
かなり陰惨な殺害現場を想像させるんですけど。
どれほどの勢いで斬ったのか。イザナギさまこわいなー。
まあ、詳しくは是非、
貴船神社のHPを読んでみてください。面白いよ。

この本殿の真下には「龍穴」と呼ばれる大きな穴があいているんだとか。
ていうか、龍穴の上に本殿を造ったということなのかな。
水の神様を祀る本殿に龍穴だなんて、すごすぎ。
貴船神社、
実は鞍馬寺のついでくらいの気持ちでやって来たんだけど
あまりにも興味深い伝説の連続に、すっかり興奮してしまいました。
夕方に差し掛かっていて、ちょっと時間が足りないと思ったくらいです。
都から見た時に。
きれいな水の供給地。供給源。
それが、この場所を信仰する根底にあるんですね。
疏水で琵琶湖の水をひいた明治になる以前は、
そのことのありがたみって、我々の想像以上なんだろうな。
おっと。ここにきて、今日の旅の始まり・疏水に思いを致すとは。
なんとなくまとまった気がするw

こちらは奥宮のご朱印、本宮の授与所で頂けます。
でもって、京都まとめ・今回のお土産編に続く。

