おでかけブログ。ご朱印を集めてます。その他、日々のおバカな出来事・読書感想などを、つらつらと。


ベランダで自己流園芸に勤しむクリエーターのいとうせいこう氏と、世界的な花の育種家(ブリーダー)の竹下大学氏が、不可思議な植物の世界をめぐって深淵で刺激的なサイエンス・トークを繰り広げる。
本書のタイトルは、人類は植物を利用して文明を発展させてきたが、実は植物の方が種の繁栄のために人間を利用しているのではないかという発想によるもの。
動物との共進化に代表される植物の生存戦略、日本人の死生観と植物の関係性、生殖から考えるオスの存在意義など多方面から植物にまつわるエピソードと可能性を語る壮大な対談集。植物と人間の新しい関係が見えてくる、花とサイエンスの超入門書。(amazon 内容紹介より)




実は人間も、虫と一緒で、
植物の繁栄のために、いいように利用されてるんじゃないか・・・?
そういう視点で考えてみよう、という本になります。

いとうせいこうさんと、育種家の竹下大学さんによる対談形式。
さまざまな植物たちの戦略について、
長年仕事として植物に携わってこられた、
竹下氏の実体験なども交えつつ語られてます。

時々、専門的な話が出たりもするんですが、
そこをうまく、いとうせいこうさんが対話の中でかみ砕いてくれるので
すごくわかりやすいし、面白い。

ところで実は、恥ずかしながら私は、
育種家という職業のことを初めて知りました。
そして、「育種」ってどういうことをしているのかも。

もちろん花や作物の新しい品種を開発している人が
世の中にはいるであろう、
ということは、うすうす分かっていたけど
具体的には、何も知らなかった。

たとえば本の中で紹介されていた
アメリカの三大発明家の一人、育種家のルーサー・バーバンク。
ていうか、まず育種家が三大発明家の一角だったことすら知らないし。
エジソンやフォードは知ってるのにね・・・
(ちなみにこの三人、仲良かったらしいです)

彼が開発した、強くて育てやすいジャガイモの品種は
当時の食糧難を救っています。
大きくて扁平型なので、フレンチフライによく用いられ、
実は、現代でも我々は
主にマックのポテトでお世話になってるそうですよ。
「へぇ~」でしょ。
これも逆に見れば、
ジャガイモが進化の為に彼を利用した結果、大ブレイクしたともいえる。

日本の育種家では、
稲塚権次郎さんという方が紹介されていました。
東北の貧しさを救うために、彼が作った丈夫なコメは
後輩に引き継がれて、のちにコシヒカリとなります。

彼の業績はコメだけにとどまりません。

小麦ブリーダーのノーマン・ボーローグは
世界を飢餓から救った小麦を開発してノーベル賞を受賞しましたが、
実はその開発過程で、
稲塚氏が日本の小麦自給率を上げるために作った麦の品種、
「小麦農林十号」の遺伝子が
非常に重要な役割を果たしたことを語っています。

なぜこの遺伝子が海を渡ったかというと、
終戦後、アメリカは戦勝国の当然の権利として
当時の日本にあった利用できそうな品種を
全部持って行ったそうなんです。
それでまあ、上記の小麦が生まれたそうなんですが・・・
戦争に負けるって、そういうのも奪われてしまうんだな。
敗戦国の国民としては、ちょっと複雑。

育種家についてあまり一般的でないことと同様、
現代でもいちごの品種を韓国に盗まれたりとかしてるし、
ちょっと日本ってそのあたりの意識が足りないのでは。

地球上の人口増加で食糧難が予想されるというのに、
もっと重視していかなといけない分野じゃないかな。
読みながら反省しました。

なんだか、ついついわたしにとって印象深かった
育種家のことばかり感想を書いちゃいましたが、
植物について「へぇ~」がいっぱいの一冊なので、
家庭菜園やガーデニングをやってる人はもちろん
植物に興味ある人みんなに、おすすめです。



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ところで実は、恥ずかしながら私は、
育種家という職業のことを初めて知りました。
そして、「育種」ってどういうことをしているのかも。

もちろん花や作物の新しい品種を開発している人が
世の中にはいるであろう、
ということは、うすうす分かっていたけど
具体的には、何も知らなかった。

たとえば本の中で紹介されていた
アメリカの三大発明家の一人、育種家のルーサー・バーバンク。
ていうか、まず育種家が三大発明家の一角だったことすら知らないし。
エジソンやフォードは知ってるのにね・・・
(ちなみにこの三人、仲良かったらしいです)

彼が開発した、強くて育てやすいジャガイモの品種は
当時の食糧難を救っています。
大きくて扁平型なので、フレンチフライによく用いられ、
実は、現代でも我々は
主にマックのポテトでお世話になってるそうですよ。
「へぇ~」でしょ。
これも逆に見れば、
ジャガイモが進化の為に彼を利用した結果、大ブレイクしたともいえる。

日本の育種家では、
稲塚権次郎さんという方が紹介されていました。
東北の貧しさを救うために、彼が作った丈夫なコメは
後輩に引き継がれて、のちにコシヒカリとなります。

彼の業績はコメだけにとどまりません。

小麦ブリーダーのノーマン・ボーローグは
世界を飢餓から救った小麦を開発してノーベル賞を受賞しましたが、
実はその開発過程で、
稲塚氏が日本の小麦自給率を上げるために作った麦の品種、
「小麦農林十号」の遺伝子が
非常に重要な役割を果たしたことを語っています。

なぜこの遺伝子が海を渡ったかというと、
終戦後、アメリカは戦勝国の当然の権利として
当時の日本にあった利用できそうな品種を
全部持って行ったそうなんです。
それでまあ、上記の小麦が生まれたそうなんですが・・・
戦争に負けるって、そういうのも奪われてしまうんだな。
敗戦国の国民としては、ちょっと複雑。

育種家についてあまり一般的でないことと同様、
現代でもいちごの品種を韓国に盗まれたりとかしてるし、
ちょっと日本ってそのあたりの意識が足りないのでは。

地球上の人口増加で食糧難が予想されるというのに、
もっと重視していかなといけない分野じゃないかな。
読みながら反省しました。

なんだか、ついついわたしにとって印象深かった
育種家のことばかり感想を書いちゃいましたが、
植物について「へぇ~」がいっぱいの一冊なので、
家庭菜園やガーデニングをやってる人はもちろん
植物に興味ある人みんなに、おすすめです。



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【2017/11/09 17:39】 | 読書感想
【タグ】  感想  読書  
トラックバック(1) |

Re: No title
あけぼう
misachi68さん、イラッシャーイ(*ˊᗜˋ*)ノ゙

なるほど!犬も操られてましたか。
この本は最近畑をやってるミサさんにはおすすめしたいなあと思ってたので、是非是非♪

いとうせいこうさんって、仏像男子なのは知ってたんだけど、園芸男子でもあるそうで、他にも著書があるとか。いずれ読むと思います。そしたらまた感想書くね〜。

Re: No title
あけぼう
へろんさん、イラッシャーイ(*ˊᗜˋ*)ノ゙

地球の歴史でいえば、我々人類なんて植物に比べたらだいぶ新参者ですし、ホントにいいように転がされてるだけなのかもしれませんよね。チェルノブイリの人が住めない区域でも、植物様はブイブイいわしてるし(笑)

No title
misachi68
これは読まなきゃだわ!φ(σ_σ)メモメモ

ここ数年植物に支配されてるって考えになってたんですよ。
犬の散歩みてても植物に振り回されてるのは明らかだし。
最近は次に畑で育てるものの相談するのがオットとの日常会話のほとんどですし、この行動そのものが植物の術中にハマってしまってると言えるかもしれない。
なんかタイムリーだわ!
ありがとう〜w

No title
へろん
イチゴは甘い方が良いですが。
グローバル化する農業の防衛の詰めが甘いのは困りものですね。

植物か動物を利用しようとしているというのはSFでも
見かけるアイデアですが、どんどん環境を破壊してしまう
人間はどう思われてるんでしょうね(泣)

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コメント
この記事へのコメント
Re: No title
misachi68さん、イラッシャーイ(*ˊᗜˋ*)ノ゙

なるほど!犬も操られてましたか。
この本は最近畑をやってるミサさんにはおすすめしたいなあと思ってたので、是非是非♪

いとうせいこうさんって、仏像男子なのは知ってたんだけど、園芸男子でもあるそうで、他にも著書があるとか。いずれ読むと思います。そしたらまた感想書くね〜。
2017/11/11(Sat) 11:42 | URL  | あけぼう #-[ 編集]
Re: No title
へろんさん、イラッシャーイ(*ˊᗜˋ*)ノ゙

地球の歴史でいえば、我々人類なんて植物に比べたらだいぶ新参者ですし、ホントにいいように転がされてるだけなのかもしれませんよね。チェルノブイリの人が住めない区域でも、植物様はブイブイいわしてるし(笑)
2017/11/11(Sat) 11:38 | URL  | あけぼう #-[ 編集]
No title
これは読まなきゃだわ!φ(σ_σ)メモメモ

ここ数年植物に支配されてるって考えになってたんですよ。
犬の散歩みてても植物に振り回されてるのは明らかだし。
最近は次に畑で育てるものの相談するのがオットとの日常会話のほとんどですし、この行動そのものが植物の術中にハマってしまってると言えるかもしれない。
なんかタイムリーだわ!
ありがとう〜w
2017/11/11(Sat) 00:11 | URL  | misachi68 #-[ 編集]
No title
イチゴは甘い方が良いですが。
グローバル化する農業の防衛の詰めが甘いのは困りものですね。

植物か動物を利用しようとしているというのはSFでも
見かけるアイデアですが、どんどん環境を破壊してしまう
人間はどう思われてるんでしょうね(泣)
2017/11/10(Fri) 23:54 | URL  | へろん #kYK71OPk[ 編集]
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いや~面白い! あけぼうさんが紹介してなかったら多分出会ってないと思うこの本。 ようやく読みましたが、やっぱ畑で野菜作り始めたからうんうん頷くことばっかりでした。 ここ2、3年、それまでしてなかった草取りもやらなきゃいけなくって大変なんですけど、 雑草についてですらなぜ増えるのか?とか 犬はなぜ雑草の生えてるところでクンクンするのか?とか それはニオイでおびき...
2018/07/10(Tue) 23:21:50 |  よくばりアンテナ