「死んでも負けない」読んだよ~
ある日、待ち時間が長くてヒマだったので、時間つぶしに立ち寄った本屋でふと目に留まったこの表紙。
「死んでも負けない」。
好きだわ、好きな言葉だわw
そしてこの味わい深いおじいちゃんの立ち姿。
なんだか気になって、手に取ってさわりだけ読んでみると、どんどん引き込まれていって気づいたらレジに持っていってました。
そんなに厚みのない文庫本なので、そのあと喫茶店でコーヒー飲みながら、時間をつぶす約1時間ほどで、すっかり読み切ってしまいました。
読み終わって、もう一度このタイトルを読むと、じわっと沁みてくる・・いいお話でした。
離婚された祖父
離婚された父
そして主人公の高校生(彼女いる) の男3人所帯。
その一家で独裁者のように君臨しているのが、太平洋戦争を生き抜いたお爺ちゃんなんですね~。
もうこれがナイスキャラで(笑)
いるいる、こういうお爺ちゃん~っていう要素を、全部ぶっこんで煮しめたような、濃いキャラです。
この作者の作品はこれが初めてなんですけど、戦争をテーマにした作品をメインに書いてる方らしくて、知識豊富なんでしょうね。
お爺ちゃんが自慢げに話す武勇伝での、細かい部分がリアル。
全体としては大変コミカルなトーンのお話なんですけど、そのへんがしっかりしているから、読ませられちゃうのかも。
この本全体の大半ががお爺ちゃんのビルマ時代のエピソードで構成されてる。
とはいえ、戦争モノというと言い過ぎで、現代の話だし。
困ったお爺ちゃんとその家族の日常といった、お話なんですよね。
登場人物たちの笑っちゃう会話のやり取り、たくさんありますし。
ジャンル分けしづらい、ちょっと珍しい小説かもしれないです。

