「本当はひとかった昔の日本」読んだよ
![]() | 本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人 (2014/01/17) 大塚 ひかり 商品詳細を見る |
久しぶりの大塚ひかりさんの本。
この本の、テーマと言うかコンセプトには、非常に賛同できちゃうかも。
なにか事件が起きたときに出てくる「昔は心が豊かで・・・」「昔はこうじゃなかった」とかいう、「昔はよかった」系のコメント、嫌いなんですよね~(-公- ;)
お前はどこまで「昔」とやらを知ってるんだよ・・・と思ってしまいます。
だって、あけぼうが小さかったころの、昭和のアニメとかドラマとかって「こりゃ今だったら絶対アウトだな」っていう差別用語&演出、けっこうあったよ。でも当時はあたりまえに見てたし。さらに昔なんて、推して知るべきって気がするんですけど。
今、獄門島にでてくるような座敷牢なんてないし。
女性に生まれたからって、学校に行かせてもらえなかったり、近所の有力者に手籠めにされたりすることも、まあないし。
いろんなことを、紆余曲折ありながらも、ひとつひとつ修正していった結果、今があるんじゃん?
「昔はよかった」ってコメントは、そういう努力を軽視してるような、なんだか何も考えてない発言のように感じることが多くて。それで、ちょっと反感を持ってしまいます。
だけど自分では、知識がおいつかなくて、その一つ一つを論破できない歯がゆさがありました(;´∀`)
そこでこの本です。
「もう先輩、言ってやってくださいよー!」ってな感じです(←小物感w)
古典をモトに、現代の事件と同じような事を昔もやってましたよ~っていう事例が、この本の中にいっぱい出てきます。児童虐待、育児放棄、ストーカー殺人・・・・。
・・・えぐい。想像以上にめっちゃえぐかった(;´Д`)
本の、「はじめに」や「あとがき」でも、作者が書いてましたけど、ホント、悪い奴って昔から考えることが同じなんだね。現代人が思いつく悪い事は、だいたい昔誰かがやっている・・・。
その一方で、逆に「よしとされる事」っていうのは、時代時代の価値観で変わっていくんだなということも、考えさせられました。
善と悪・・・・悪はブレません。ほんとに。

