「終わらない夜」読んだよ~



想像してごらん。誰もいない廊下の奥から不思議な電車がやってきて、あなたを冒険の旅へつれだしてしまう、そんな夜を…。カナダの画家ロブ・ゴンサルヴェスがえがく、眠りとめざめのあいだの時間。想像力にみちたイラストレーションが、見るものを奇妙な世界へさそいこむ。



これは絵本です。
絵本なんだけど、ちょっと大人向けの絵本かもしれない。
シュールなイメージを楽しむような一冊でして、
起承転結、といったストーリーらしいストーリは無いです。

現代人の夜っていつも騒々しいけれど
ごくたまにおとずれる、静かで、何もない夜の時間。
活動をなかなかやめない脳みその働きで、
この本のような、奇妙な世界へ連れて行かれるとがあります。
そういったことを、なんとなーく体験したことのある人には、
この絵本はハマると思います。


  
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「マイ仏教」読んだよ~



人生は苦。世の中は諸行無常。でも、「そこがいいんじゃない!」と唱えれば、きっと明るい未来が見えてくる。住職を夢見ていた仏像少年時代、青春という名の「荒行」、大人になって再燃した仏像ブーム。辛いときや苦しいとき、いつもそこには仏教があった。グッとくる仏像、煩悩まみれの自分と付き合う方法、地獄ブームと後ろメタファー、ご機嫌な菩薩行…。その意外な魅力や面白さを伝える、M・J流仏教入門。



様々な媒体を通じて、知らず知らずに影響を受けている、
みうらじゅん先生w
なんですけど、意外とちゃんと本で読むことがなかった

先日、カフェに置いてあった
「とんまつり」という奇祭レポの本を何気なく手に取り、
とうとう全て読み終えるまでカフェにいたことをキッカケに、
そうだ!たまにはみうらじゅん先生の本も読もう!
と思った次第。

さす新書で出てるだけあって(?)
なんだか、教科書に載ってもおかしくないような、
丁寧な文章だったのが意外な気もしましたが、
そこはやっぱり、作者の仏教に対する熱というか、敬意というか、
そういうものがにじみ出ているのかなと思いました。

前半は、幼いころから現在に至るまでの仏教とのかかわり。
ほとんど、自分ヒストリーを語る、といったかんじ。
今までの著作を読んだことがある人は、
知ってるエピソードも多いかと思います。
仏像をはじめ、仏教について彼なりの集大成の一冊という感じ。

後半は、くだけた調子を保ちつつも、
わりと真剣に仏教の再興について語ってます。
現代のフツーに生きてる平凡な日本人たちのそれぞれの人生に、
どうやって仏の教えを落とし込んでいくか、
作者なりの提案ですね。
「マイブーム」とは、作者みうらじゅん氏の命名ですが、
それと同じで、それぞれ「マイ仏教」があって良いのではと。

それにしてもこの本を読んで、
自分がもはや地獄行き確定だってことが、ハッキリと分かったw
はーあ。
せめて今後はできるだけ
なにかしらの功徳を積んでいきたいと思います。


   

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「日本語のために」読んだよ~



日本文学の定義は日本語で書かれていることである。言語と文学の関係を明らかにするための実例と日本語論を幅広く集め、豊饒の由来を明らかにする。(池澤夏樹)
日本全土の地理的な広がりを背景に生まれた、日本語・漢語・アイヌ語・琉球語といった多種多様な「日本語」のサンプルと論を、古代から現代まで、時代を超えて収録。古代に生まれた祝詞から、仏教やキリスト教の言葉、琉歌、いろはうた、辞書の言葉、また「ハムレット」や「マタイによる福音書」の翻訳比較、日本国憲法などを手がかりに、「日本語」そのものの成り立ちと性質を明らかにする。祝詞「六月晦大祓」(池澤夏樹・訳)、「ハムレット 第三幕第一場」(岡田利規・訳)、「終戦の詔書」(高橋源一郎・訳)は新訳で収録。かつてない視点による画期的アンソロジー。


この日本文学全集じたい、最近あちこちの書評で目にしますが、そのなかでも評価の高い、こちらを手に取ってみました。
目次はこんな感じ
1 古代の文体
2 漢詩と漢文
3 仏教の文体
4 キリスト教の文体
5 琉球語
6 アイヌ語
7 音韻と表記
8 現代語の語彙と文体
9 政治の言葉
10 日本語の性格

それぞれ代表的な作品を取り上げて現代語訳にしています。
源氏物語のような有名な作品は、その時代ごとの作家さんが現代語訳してアップデートされていくような感じですけど、こういうこまごまとした、でも大切な文章たちについて、あまりフォローされてこなかったような気がします。

ここで展開される日本語論については、自分の中の「国語」の基本的知識が足りなくて、全てを理解できたとは言い切れないのですが(^_^;)
単純に、「一体どんなことを書いているのだろう?」といった興味で、現代語訳を読みたいというので全然OKだと思います。

個人的にはやっぱり祝詞は面白かったです。壮大なんですこれが。
あと、琉歌も素敵でした。
アイヌ語はハードル高かった。これは訳されないと全然わかんない。原文と訳を並べてもキツイくらいですw
五十音・いろはうた の話も面白かった。五十音図ってあたりまえのようにあるから、どういう経緯で出来たのか全然知らなかったし、これほど歴史が古いとも思わなかった!てっきり明治頃に整備されたものかと。
ハムレットの訳を明治から現在の順に並べてみたのも面白かったですし。最初の頃の訳はちょっと歌舞伎調というかw 同じ一行の文章でも全然言い方が違っていて、訳者の工夫が見えやすい!

それにしても、なかなか読みごたえのある、厚い本です。
そして凡人には内容的に難しい本でもあります。
なので読み終えるまで時間がかかったんですけど、それでも、本棚に置いておいて、ときどき読みたいな~と思う本です。力を蓄えてまた挑む!みたいな(笑)

あまりにも当たり前に使っているので、普段意識したことが無いけれど、私たちの使っている日本語って、いったいなんなんだろう・・・そういう大切な事をおさえている一冊だと思います。


  
いずれこの全集は制覇したい。
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「卒アル写真で将来はわかる」読んだよ



卒業アルバムから将来が見抜けることを発見した気鋭の心理学者が明かす、意外な「未来を見抜く手がかり」が満載!


この気になるタイトル。心理学のジャンルの本です。
卒アルは一部の章で取り上げられてはいますが、全てじゃなかったです。
人が、相手の顔を見た時の第一印象って、馬鹿にしたもんじゃないよ・・・案外様々な情報を、知らず知らず受け取っていたりする。そんな事例がたくさん出てきました。かなり面白かった。

詳しくは読んでいただくとして目次はこんな感じ。

はじめに 予知の心理学の驚異へようこそ
第1章 殺される顔、殺す顔
第2章 排卵日にはゲイがわかる
第3章 卒アル写真で将来はわかる
第4章 嘘をつく奴の顔はここが違う
第5章 話は中身よりも話し方
第6章 顔の細い社長の会社は業績が悪い
第7章 なぜ子供は選挙の当落を当てられるのか?

卒アルは第3章ですね。
第1章や第4章、第6章なんかも面白かったですよ。

これを読んだ後だと、人に会うたびに顔を凝視してしまいます(笑)

ただ、注意しないといけないのは、やっぱりこれって元はアメリカの本なので、出てくる事例がアメリカンなんですよね。
卒アルや証明写真のような、「ちゃんとした写真」に対する意識には、多少、文化的な部分が出ると思うので、そのまま日本人には当てはまりにくいっていうのはあります。

が、やっぱり第一印象の力を見直すきっかけにはなりました。
この本を読んだ後ちょっと思い出したことがありまして。
昔、離婚を経験した女の先輩が、自身の経験をふまえて、
「結婚するならね、やっぱり最初に出会った時に ん!? と思う所が、少しでもあったら、それはダメだわ~」
っていうアドバイスをくれたことがあったんですよね。
その時は(そんな事言ってたら、永遠に結婚できないよ・・・)なんて思っていましたが、この本を読んで、そういうことかぁ~・・・と妙に納得・・・。



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「12月25日の怪物」読んだよ~



クリスマスに子供たちにプレゼントをくれる、サンタクロースという存在。しかし、そのルーツをたどると、そこには想像を絶する“異形の怪物”の姿があった―。「物語を旅する」異能の探検家が、サンタのルーツを求めて、トルコ、イタリア、オランダ、アメリカ、フィンランド、オーストリア、日本、中国を訪ね、サンタの知られざる素顔と日本人にとってのサンタの意味を解き明かしていく、スリリングな旅ノンフィクション。



日本に現在棲息する(?)妖怪・妖精・・・その手の類いで、世間に最も浸透し、最も身近なのって、もしかしたらサンタさんかもしれないですね。外来種のほうが勢いがいいのって、なにも動植物に限った話じゃないわけですよね(笑)

このサンタさん、ちょっと詳しい人なら、モデルはキリスト教の聖ニコラウスである、という話を知ってるかもしれません。
この本も、最初は聖ニコラウスさんを追っていくところから始まります。
聖ニコラウスさんがトルコ出身だったって…知ってましたか?
それすら意外でした。
そこから、司祭ニコラウスさんがどのように聖人となっていったかを辿って行きます。
そこには異教徒とキリスト教徒の戦いという時代背景の影響が強い。
時が経つにつれてヨーロッパに広まって信仰されていく聖ニコラウスは、次第に土着の民衆信仰などと結びついていきます。

では、その民衆信仰とは?という別の面。
本の後半では、ヨーロッパの民俗的な面から、サンタクロースの源流を追っていきます。
そもそも、12月25日がキリストの誕生日だという話じたいが、キリスト教を布教するための後付けなんですよね。元は、冬至の日の祭りだったりします。それまで日に日に弱っていく太陽が、この日を境に力を取り戻しはじめるのが冬至。
ヨーロッパ各地に冬至を祝う祭りがあり、その時にやって来る「怪物」の存在がありました。
この怪物の正体を探っていきます。

「聖ニコラウス」と「12月25日の怪物」・・・。
この2つの要素が、16世紀におこった宗教改革によって、融合していきます。
そして、移民によって今度はアメリカへ。
時が経つにつれて、次第にアメリカナイズされていったそのイメージが、誰もが見たことのある「コカ・コーラ」のサンタイラストに結実し、商業主義に乗っかって全世界へ。おなじみの赤い服&しろひげ&そりに乗ってやって来るサンタさんがこうして浸透していったのでした。
全てのキーワードが繋がっていくときは「おお~」って思いますよ♪

「12月25日の怪物」は、実はヨーロッパだけでなく、各地にいます。
実は日本・中国にも・・・。
太陽が復活する冬至の日を祝うとともに、一年を無事に過ごせたことへの感謝、次の一年も幸せに過ごせますようにという祈りが、そこにはあるからです。
もう、宗教とか関係ないんですよね。人類の根本的な願いだと思います。

人類みな兄弟(笑)
そんなことを考えながら、今年のクリスマスはほっこりと過ごせそうな気がします。


  
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