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「モアイの白目」読んだよ~




この本、もともとはですね、下にリンク画像を貼っている「ヒトの目、驚異の進化」がとても面白いという評判をネットで仕入れましてね。それでさっそく図書館で借りてみたんですけど、わたしには難しくて(^^;) 途中で挫折してしまって・・・。

敗因はわたしがあまりにも文系脳すぎて、実験の話についていけなかったことかもしれない。でもその結果わかったヒトの目の特長を知りたかった・・・っていう未練があったし、なんだか「目」って凄そうだぞ・・・という期待は残ったままだったので、もうちょっと易しめの本を探して、たどり着いたのがこの本でした。

この本は目の専門雑誌に長年連載をされていたコラムを1冊にまとめたもので、比較行動学や発達心理学の研究者である著者が、目に関する面白そうな論文を毎回紹介していくっていう形になってる。

もとがコラムなので、1つのトピックが短くまとめられているし、実験の話も図や写真多めだし、著者の身の回りの出来事などをうまく絡めて、一般人にもわかりやすいように、身近なところに寄せて説明してくれるので、理解しやすくて良かった。

そうそう、以前「チコちゃんに叱られる」でも紹介されていた、牛のお尻に目を描く話ですが、この本でも取り上げられてました!
そのほか、
「『猿の惑星』には白目がある」・「続『猿の惑星』には白目がある」(←コラムのタイトルです)も面白かったな~。
現実の猿には基本的に白目はないんですけど、映画に出てくるシーザーだけにはあるんだよ。それが彼の知性というか、人格を示しているというか・・・なかなか暗示的。

丸っこくて黒目がちな赤ちゃんより、大人のほうが目が横長になって白目が増えるっていう話も面白かった。
両親と自分だけ認識できれば良かった赤ちゃん時代から、どんどん成長するにつれて世界が広がっていき、社会の構成員が増えるほどに、白目が広がり目が横長になっていくんだって。

思うに、カラコンがもうここ何年かずっと流行ってるじゃないですか。あれって最初は目の色を変えるためのものだったのに、最近ではすっかり黒目がちになるためのツールになってしまった。これって赤ちゃんと同じ目になりたいってことだとも言えるよね? 愛されたくてしゃーないということかなあ。昔のヨーロッパにもそういうモテテクがあったらしいけど。・・・それらをふまえて、あの盛りに盛った、地球人になりすました宇宙人みたいな、女の子たちの不自然に黒くてでかい目の写真を思うと、微妙な気持ちになってしまう。

ほかにも、赤ちゃんが一瞬にして、白目から相手を判断してるっていうのも面白かったし、点が3つ並んでる状態「∵」を「顔」と認識することが出来て、それはデジカメの顔認識機能よりも早くて優秀だというのも面白かった。

とにかくたくさんのトピックが並んでいるので、いちいち紹介しきれないけど、目が人間の社会性とめちゃくちゃ密接なのだということがよく分かる本でした。目は口ほどに物を言うじゃないけど、本当に様々な無意識の心理を目が表してるんだよね。もしかしたら、心理学者や心理カウンセラー、占い師なんかも、相手のそういうところを観察しながら話をしてるのかもしれない(^^;)

書評を見ると「途中で飽きた」っていう人もチラホラいたけど、実はわたしも一度飽きて、いったんほかの本を読んだりしましたw でもどのトピックも面白いんですよ!面白いんだけど! あまりにもいっぱいありすぎて、いくら美味しくても同じものばっかり食べられない、みたいな現象がおきた。だって薄い文庫3冊分くらいありそうな分量だし。
まあそういうわけなので、ちょこちょこ読んだりするのに向いてると思います。重い本と重い本の合間のおやつ的な読書に向いてると思う。

目の機能がどうのこうのって話も紹介されてはいるけど、どちらかというとメインは目がヒトの社会性や行動心理と、いかに結びついているかっていう内容です。気になるかたは是非♪ 


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ヒトの目の機能については、やはり「ヒトの目、驚異の進化」を読むしかないか・・・
  

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「ホンモノの偽物」読んだよ~




ホンモノなのにニセモノに近い扱いを受けているもの・・・
逆にニセモノだけどホンモノに近い扱いを受けているもの・・・
ニセモノだけどホンモノを凌駕しているもの・・・
ニセモノだけどニセモノとしてホンモノなもの・・・

もう、どんどんワケが分からなくなってきてますけどw

我々が思っている以上に、偽物と本物の区別は曖昧かもしれない!?
っていう、実例を紹介している本です。なかなか面白かったー。

たとえば、表紙にもなっている人造ダイヤモンド。
この話が一番わかりやすいかも。
成分的には完全に本物と同一。
それはホンモノのダイヤと言えるのかニセモノと言うべきなのか。
個人的にはジュエリーとしてはやっぱりイミテーション寄りのイメージが強い。
天然ダイヤが付いた指輪と、人造ダイヤが付いた指輪。
はめた時のテンションって絶対違うよね(^^;) 
でも、たとえば人造ダイヤを「天然ですよ」って言われて出されても、絶対気づかずにそのまま信じちゃうだろうし。結局気分の問題だけだよなあ。

そのほか、中世芸術の贋作の話や、
自然のドキュメンタリーの話、
博物館のクジラの骨格の話。
どれも、モノの真贋が交錯する興味深い話だった。
フランスのショーヴェ洞窟の話も、Google Arts & Cultureで閲覧した場所だったので「おっ」って思ったし。

あとは食品フレーバーの話が、めちゃくちゃ面白かった。
個人的にはこの本で紹介されている話の中で、1番面白かったかも。
絶滅した過去のバナナのフレーバーを、今も「バナナ味」として認識しているという。
それってもう、ニセモノでもあり、ホンモノでもあるみたいな。
アメリカのお菓子の話だから、どこまで日本に当てはまるかはわからないけど。
ちなみに今のバナナも絶滅危惧状態だから、もし絶滅しちゃったら、別の種のバナナが流通するようなるかも。そしたら、わたし達が思う「バナナ味」も、幻の、ニセモノのバナナ味になってしまうのだ・・・。

この本には、本物に対してニセモノが登場して、やがて両者が交錯していく事情が書いてあるんだよね。人間社会の不思議な部分のひとつかもしれない。皮肉だなとも感じた。

誰かが求めているから、ニセモノって生まれてくるわけで・・・。
ニセモノにも存在する意味ってやっぱあるんだねっていう。
では、求められて存在している、という点において、それってホンモノと何が違うの?

ニセモノって何だろう。ホンモノって何だろう。
・・・なんてことを、色々考えさせられましたね。

まあ結局は、人の認識次第なんでしょうね、モノの評価っていうのは。
そう考えたら、やっぱり「自分軸」で判断するのが、一番満足度が高いんだろうね。
なかなか頭ではわかってても実践は難しいけどねえ。


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「超ワイド&パノラマ 鳥瞰イラストでよみがえる歴史の舞台」読んだよ~

  

鳥瞰イラストっていうのは、空を飛んでる鳥が見下ろした(ような)地上のようすをイラストにしたものってことなんですけど、これがなかなか面白くて!良かったですよ~。大河ドラマや時代小説を読むときの副読本にもいけそうです。

当時はこんなだったであろうというイラストなので、イメージが湧きやすい。
たとえば壬申の乱のページなら。琵琶湖から大阪湾(難波)と奈良盆地。真ん中に巨椋池。そこを両軍がどのように動いたか矢印で示してある。行軍ルートや勝敗はともかく(そっちが好きな人もいると思いますが)、全体的な地形や距離感の把握ができるところがわたしとしては楽しい。

あと、京都の全体図ね。平安京が出来た頃の時代、秀吉の時代、幕末の時代、と3パターンあるんですけど、見比べるのが面白くて。最初の平安京こそまさに碁盤の目って感じだし、立派。

ところが秀吉の時になるとあちゃ~ってくらい西側が田んぼに・・・(涙)
そんな都の中で目立ちまくってる、めっちゃ立派な聚楽第w お土居(土塁)もきっちり描いてあって、都をぐるっと囲んでるんだけど、田んぼになった西側の半分以上は囲みから除外されちゃってる(^^;) 

幕末は、各藩邸の位置がじわじわくる。
長州の人たちなんて、飲み歩けと言わんばかりの位置にあるもんw 逆に新選組がいた壬生・・・まわり田んぼばっかだし、完全に郊外って感じなんだよね。たとえば祇園あたりで飲んだとして、てくてく帰ってる間に酔いがさめるわな。要は彼ら、そういう処遇なんだよね・・・知らなかったわけじゃないけど、こうして地図で見ることであらためて実感するというか。

そして驚くことに、この3つの時代の京都で、ずーっと同じ姿で存在し続けていた場所がある。なんと「東寺」です。御所すら縮小したり東へ移動したりしてるのにもかかわらず。長い年月変わらずに、そこにありつづけてる。いや~、すごい!

鎌倉の図も面白かったー。実はわたし、鎌倉っていまだに行ったことないんですけどね? もうエリア全体の要塞っぷりがすごいです。あと家臣たちの邸宅の位置がいろいろ意味深な気がして面白いから、大河ドラマ「鎌倉殿の~」が始まったら、またあらためて眺めたいって思う。きっと登場人物の立ち位置などを念頭におきながら見ると、より味わい深いんじゃないかなあ。

壬申の乱から始まって、ラストは旅順まで。戦があった場所が多いです。地図が好きだから、どのページも舐めるように眺めました(^^♪ 唯一残念だったのは、奈良の都が無かったことくらいかなー。



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「倍音」読んだよ~



倍音(ばいおん)について、有名な尺八奏者の方が紹介している本。
そもそも尺八って、音色のなかに倍音がたっぷり含まれている楽器らしいです。世界一といってもいいくらい。
倍音を音楽・芸術のほかに比較文化、脳科学、文化人類学などなど、様々な角度から語っていて、なかなか面白かったです。それに、倍音とは~っていうツカミの部分から、みんなが良く知っている芸能人の声や歌声などを例に出して説明してくれるので、すごく分かりやすいし。

わたしは文系脳すぎて、「なんとかヘルツが~」みたいな話になると、どうしても脳が受け付けなくてツライ部分もあったんですけど、そこは読み流す感じで進めても、全体としては理解できるので大丈夫でした。(理解するにこしたことは無いんですが💦)

倍音って自然界にあふれている音で、一説によればネアンデルタール人は倍音を発してコミュニケーションをしていたかもしれないんだとか。

倍音をめぐって日本人の特殊性も紹介されていました。一般的に、人間の脳って左脳が言語を司り、右脳が空間・音楽の認識などを司っているということなんですけど、日本人だけは自然界の音に対して、左脳が反応しているらしいのです。日本人が鈴虫の声を聴いて愛でることができるのも、どうやらそのへんが関係してるらしい。海外って虫の声を音として認識してなかったり、雑音にしか感じないっていいますもんね・・・。
日本人の情緒とか感性に、音がすごく影響しているってことがわかるし、それが文化や芸術にも反映されていく・・・なるほどと納得しました。
逆に西洋の楽器には倍音は少ないんだそう。極力減らして純粋な(非・自然の)音を出すっていう方向性で発達したそうです。確かに西洋建築や庭など文化面でもそういう違いって感じますよね。

倍音の可能性についても言及していて、倍音が伝える情報ってすごく大きなものらしいんですよ。たとえば「嫌い!」っていう表現にほんの少し「でも・・・好き」という相反する意味を込めることもできる。(その代わり明示性は失われるから万能ではないんだけど)

それに自然に触れることが昔に比べて少なくなったぶん、倍音を聴くことで心身を安定させることが出来るかもしれない。虫の声を聴ける日本人の脳には特に効くのではないかということでした。

うーん、難しい。なかなか端的に説明できないんですよ、この本って。
ホントに順を追って読んでいって初めて「倍音すげーっ」ってなる。
なので読んでみて、としか(^^;)
読めば納得いくことは多くて、実体験からも「ああ、あれは倍音だったのかも」ってことは多い。

思えば、わたし1年ほど前くらいから、妙に民謡が聴きたくなった時期がありまして。とにかくもう日本の歌手のうたを聴くのにウンザリしちゃって。かといって洋楽やK-POPも、声の出し方?質?が求めてるものと違ってて。(※曲の良し悪しとは別です)
思えばなにかこう、倍音的なものを欲してたのかも。年齢的にもだんだん昔はピンとこなかった演歌とか歌謡曲とかが良くなってきた。慢性的な倍音不足に、年を取って耐えられなくなってきて、無意識に補充しようとしていたのかもw



あと昔の日本人は全員普通にできてた呼吸法「密息」がめっちゃ気になりました・・・
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全集中の呼吸って本当にあったかもしれない

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五感

最近、人の五感ってすごいなって、あらためてつくづく思うようになりました。
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚 ね。

例えばスマホのカメラの進歩などを追っていても、逆に常に自動で良い感じにピントがあってるヒトの目ってすごいな~とか。ロボットも人間みたいに常にうまくバランスをとって動くようにするのが難題だったり、AIも柔軟な対応とかまだまだだったりして、人間(動物もそうだけど)の脳とか神経とか五感ってすごいなぁって逆に思いますよね。

いっぽうで、わたし個人としては、加齢によってその五感の衰えをすごく感じるんですよ。最近(^^;)
単純にもうモスキート音聴こえないし。
「痒い!」って思うけど、身体のどこが痒いかすぐにわからなかったり。
音がしたとき、それがどっち方向から聴こえたのかよく分からないことがあったり。

まあそういったことがあるせいか、余計に五感の素晴らしさを感じてるんでしょうねw 我ながら。

でも、人間の脳の成長でいうと、全体的には加齢とともに衰えても、創造方面だけは成長が続くっていうじゃないですか。人間国宝ってみんな高齢だけど、作り出す芸術はどんどん研ぎ澄まされていくし。
楽器の演奏なら聴覚や触覚、絵画や陶芸なども視覚・触覚。料理なら味覚・触覚・嗅覚・・・などなど。五感は絶対必要なのに、なぜ衰えるどころか素敵なものを生み出せるのか。

てことは、若い頃から今まで認識していた「五感」って、ある意味A面の五感で、それは医学的な意味で衰えていくけど、その裏にあるB面の、何か別の五感みたいなものがこれからは鋭敏になってくるのかもしれない。そういう期待を勝手にもってるんですけど。

実際、モスキート音が聴こえなくなる代わりと言ってはナンですが、歳を取るとよく聞こえる音域?周波数?が低めになってくるんですって。だからコソコソ話は年寄りの耳にはよく入るらしい。

だからかな、最近五感に関する本をよく読んでます。

老婆 絵本 挿絵


あとは第六感の開発も頑張りたい・・・
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A面B面ってもう若い人には通じないね(老)

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