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「お祓い日和」読んだよ~



意外なくらい、我々の生活は呪術的というか。
身のまわりにはお祓いアイテムがたくさんあって、それらをなにげなく使って生活しているんだな~と思いました。
塩・香・鏡、石、水、砂、鋭、粧、食、浴、緑、音、幣・・・
これらがなぜ祓う力を持つのか。どう使えばいいのか。
懇切丁寧に解説してくれている本です。

とは言っても、別にこれらの扱い方について、特殊なテクニックがどうとか、そういう難しいことは何も書かれてないんだけど、「そういう力」を帯びているものを、今までわたしはなんと雑に扱ってきたか、と思うと読みながら冷や冷やしてしまう・・・というのはありました(^^;)

前半は「お祓いアイテム」の話で、後半は年中行事について。
実はそれらをちゃんとやることで、こまめに祓う機会を得ることができるシステムになってるんだよね。

とにかく流れに乗っていれば、それだけで定期的にクリーンになるように出来てる。
ならば、やらないよりはやっといたほうが・・・ってなるw

本書に書かれてあることで印象的だったのは、本文からの引用になりますけど、

汚れたままでは、病気に感染する可能性も高くなるし、一流のレストランにも入れない。憧れの人に出会っても、埃まみれの垢だらけでは声もかけられないだろう。つまり、清潔になり、身を軽くすると言う事は、良き場所へ出入りできる条件と、そこに臨むためのフットワークの軽さを手に入れることなのだ。ゆえに運も上がってくる。通常の状態から、ある種の飛躍が期待できるのが、お祓いという行為だ。


っていうところ。
「お祓い」と言われると身構えちゃうけど、こういうふうに説明されると、常識的な理屈なんだなと思った。特に、今と違って昔の人たちの生活環境を考えたら、逆にこれ以外やりようが無い気もする。

今年は分散参拝とか、リモート参拝とかいろんな方法で初詣をする人がいると思うんだけど、これを読むとやっぱり神様はそんなに都合よくこっち側の事情に合わせてはくれないような気もする(^_^;)
今年は逆にちゃんと大掃除を頑張るとか、ちゃんと門松を飾るとか、そいいうことをきちんとするようにしようかな。


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今年の投稿はこれでラストです。みなさま、良いお年をお迎えください。

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「企業として見た戦国大名」読んだよ〜





大河ドラマを見てたら、こういう切り口が気になって読んでみました。
この本は、天下を取ったか取らないかといった点は、ちょっと横に置いておいて、

その大名家の成り上がり具合(業績)とか、
大名のキャラだったり家風だったり(社長の経営理念や社風)などを、
従業員目線で就職したいかどうかっていう視点で見てみようっていうコンセプトの本です。

結果、ちょっと身近な感覚になって、とっても分かりやすい!


目次もこんな感じ。

織田家:実力主義でトップが恐いベンチャー企業
豊臣家:企業買収で急成長した新興企業
徳川家:人材を活かして組織力を強化したホワイト企業
武田家:アピール上手だけど内情は危ない老舗企業
上杉家:努力や苦労が報われないブラック企業
毛利家:一大グループを作った理想的なホワイト企業
今川家:ベンチャーに追い込まれた名門企業
北条家:従業員ファーストの大手企業
真田家:すき間産業で生き抜いた中小企業
大友家:地方で急成長したグローバル企業
伊達家:したたかな社長率いる体育会系企業
朝倉家:カリスマ社長とベテラン社員が支えた老舗企業
長宗我部家:中央進出をもくろんだ上昇志向の地方企業


どうでしょう? どこに入社したいですか?

織田家は書いてある通りなイメージだよねw でも社員でも城持ち大名になれるっていう「織田ドリーム」があるもんなあ。時代的に、どうせいつ死んでもおかしくない世の中だし、失うものの無い底辺の人間だったら一発逆転を狙って織田家に仕えようって選択肢は、現代人が思ってる以上に「あり」だったのかもねー。わたしはおっかないから嫌だけど~。

イラスト 戦国 兵 鉄砲 侍 

徳川家はそりゃホワイト企業ではあるんだけど・・・業績としては、結果天下とるし。
でも質実剛健すぎて、ヒラ社員の給料は低そうなのが気になるよな~。

上杉家は一見良さげだけど意外にブラック。あるよね〜社長のメンツのために、影で社員は大変!みたいなことw 休暇なのに朝っぱらから清掃ボランティアという名の無償労働をさせられるために出社・・・的なやつw。

真田家は、昨日まで「けっけっけ!笑いがとまんねーぜ!」って言ってたのに、今日は倒産寸前!みたいな、ジェットコースター的スリルがあるから、わたしみたいな器の小さい人間は精神が崩壊すると思うw ・・・無理だw

伊達家も悪くはないんだけど・・・社長の熱い感じにノッていけるタイプなら。わたしは社員旅行とか合宿とか苦手だから、うーん・・・微妙~。
社長のキャラで言うんだったら、長曾我部家のほうが良いかな。諫言も聞いてくれるし。自分の間違いをちゃんと謝るし。

そういう意味ではホワイト中のホワイト。毛利家が1番いいかな〜。地元だしさ~。
あと、意外と北条家がよかったな。経営理念がいいし、実際安定もしてるし。従業員ファーストって、なんていい言葉や~✨

こんな感じで「もし自分だったら・・・」っていうのがイメージしやすくなるんだよね。
それに各大名家の特徴も、比較的スッと入ってくる。
もしかしたら、読みながらリアルな企業を思い浮かべる人もいそう。
「うっわ。あの会社、武田家っぽい・・・」みたいな感じで。




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「低山手帖」読んだよ~




山登りの本ですが、低い山の楽しみを紹介している本になります。
本書での低山の定義はだいたい1000メートル以下なので、わたしにとっては十分高い山も含まれますけど(^^;)
アウトドア指南って方向の本じゃなくて、わりと文化面から低山の魅力を伝えることを主体にしてるところが、わたし向きでした。

低い山のほうが、里の人々の生活に密着してる分だけ、伝説・民話・歴史・・・いろいろなエピソードが重なっているので、そういうのに想いを馳せながら山を登ったり、頂上からの景色を見たりすることが出来るんですよね~。そういう「楽しみ」ならちょっと私も分かる気がします。

アウトドア指南系の本じゃないと書きましたが、低山と言えどナメちゃいかん!ってことで、地図の準備のことや荷物などのお役立ち情報はきちんと入っていて、初心者にも親切。

あとはやっぱり体力的に敷居が低いのはありがたい。
なかには神社があったり、有名な観光地だったりして、名前だけは聞いたことがある山もちょくちょく出てくる。だけど、案外歩く&登る「山」としてどんな感じかっていうことは知らなかったりするので、新鮮です。

基本的には東日本の山が多いかな。
東京から車で日帰りで行ける山がほとんどなんですが、日帰り可能なんだけどあえて前日から泊まって、暗いうちから登ってって、頂上で朝日を見るっていうオツな楽しみ(宿の食事や温泉も含めて)も紹介されてたりします。

山にまつわる歴史やエピソードと一緒に、山の景色や登山道のことなど、たくさん情報が入った読みやすいエッセイとなっていて、わりとすぐ読めちゃいました。

コロナが心配だし、休みの日に遊園地やショッピングに行くのは気が引けるって人が多いせいか、キャンプとかバーベキューがすごく流行ったけど、それすらめんどくさいって思う人は、これ読んで山に行くっていうのはどうかな。
欲を言うと、もうちょい西日本の山が多ければ、わたしとしてはもっと参考になったんだけど(^^;)




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「くそじじいとくそばばあの日本史」読んだよ~




定期的に楽しんでいる大塚ひかりさんの新しい本が出ました。
今回は日本史上に燦然と茶色っぽく輝く老人列伝です。

著者自身が老いを感じてきたことをきっかけに、日本史に出てくるパワフルな老人たちから、勇気をもらおうぜ!という趣旨で書かれている本なんです。

昔ってそんなに高齢者いるの?って思うかもしれないけど、この本によると、昔の平均寿命が低いのは赤ちゃんの時に死んでしまう子が多かった為で、長生きする人はフツーに今と変わらないくらい長生きだったらしいです。

そういうわけだから、平安時代の定年は70歳。しかも辞職を申し出ることが「可能」というだけで、やりたければ続行するのは全然OK。さらに昔にさかのぼると、古代の律令では老人は61歳からという規定になってて、66歳以上で課役を免除されたらしいです。また、民法にあたる「令」には100歳以上の老人に対する給付の規定があり、「続日本紀」の養老元年の記事に「天下の老人の80歳以上の者に位1位を授ける」とか、100歳以上の者には布や栗などを給付する、などの記述があるんだとか。今でも自治体から100歳のお祝いってあったりするよね。ちょっと意外だった~。

こんな感じで、この本には老人を取り巻く昔の社会システムといった部分がたくさん紹介されていて、そこがかなり興味深いです。

まあそれくらい老人はいっぱいいたよ、という前提から始まるんだけど、やっぱり人権意識の全く無い昔のことだから、老人を取り巻く環境は過酷ではあるんだよね。今と同じような問題も抱えていて(介護問題とか)、読んでいて「昔からそうなのか・・・」と、ブルーになることもある。

だけど、そこを悪知恵や押しの強さをフルに使ってサバイブする老人たちが、決して褒められた行状ではないにせよ、自分のやりたいこと(欲)に向かってまっすぐ突き抜けてて素晴らしいw とにかく身分の高い人から庶民まで、時代も様々に、いろんなタイプの老人たちの生きざまが紹介されています。

別に破天荒ってタイプばかりじゃなくて、立派な業績を残した人も紹介されてるんですよ。例えば今やってる大河ドラマ「麒麟が来る」の東庵先生のモデルといわれる曲直瀬 道三(まなせどうさん)とかね。日本史初の「老人科」をつくったお医者さんです。(ちなみに彼は最晩年に改宗してキリシタンになるらしいんだけど、ドラマの東庵先生はそのあたりどうなるか。主人公の娘・たまが、後の細川ガラシャになるだけに、絡んでくるかもと気にはなるけど、残りの話数が少なすぎて無いかな~)

とにかく共通点は、みんな遅咲きというか、老人の立ち位置になって輝いたところがポイント。その人の評価に、老人「なのに」っていう老人ブーストがつくんだよ。プラスにもマイナスにもなんだけどw そこはそれ。悪名は無名にまさるので。

美しくなんて死ねやしない。さんざん周囲を振り回し、やりたいことをやって、それで迷惑かけまくったとしても、しれっと生きる。そういうババアにわたしもなりたいと思いましたw それでいいんだよ。




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「みうらじゅんの松本清張ファンブック 清張地獄八景」読んだよ~




みうらじゅんさんの松本清張愛がみなぎる1冊でございました。
昭和の頃、日本人の1番好きな作家と言ったら、松本清張だったと思います。
とにかくドラマ化の数がダントツですごい!

実はわたし、清張作品を「本」で読んだことは全然なくて、全部ドラマ知識なんですけどw
そんなわたしでも、この本は全く問題なくついていけたw ある意味やっぱすごい。

内容的には、松本清張関係の様々なエッセイやコラムなどを集めた一冊という感じ。

まず、みうらじゅんさんが語る松本清張作品の魅力には、頷くことだらけ。
因果応報の仏教観。コツコツ頑張ってきた男(良くも悪くも)が、小金を持って周囲からチヤホヤされて、調子に乗ったことで落ちる地獄。松本清張作品はミステリーでなくホラーである。わかるわかる! ドラマを見てても、破滅していくカウントダウンを見てるような気持ちになって、子供心に怖かったもんなー、人が堕ちていくさまを怖いもの見たさで見てたもんな~。

みうらじゅんさんと船越英一郎さんとの対談、岩井志麻子さんとの対談も面白かったし、本の後半を占める、松本清張氏の奥様をはじめ生前に付き合いのあった人たちの思い出話も、非常にこう「ザ・昭和」な空気が充満していて、いろんな意味で昔のノリが懐かしくて興味深く読めました。

中でも、ある人が自作の小説について、清張からもらったアドバイスが特に印象に残ったなあ。
そのアドバイスというのが「女の描き方が甘い」「男を苛める部分はもっと過酷に強調しろ」というもので、もう「いかにも」と言う感じで味わい深い。そう、ちょっとゲスいくらいのさじ加減だったもんね、松本清張さんの作品って。そこがまた大衆受けするとこだったんだろうなあ。

充実の一冊でした。お腹いっぱい。
あらためて松本清張作品の凄さを噛みしめました。
ひとに煩悩というものがある限り、輝き続ける作品たちですわ。
トリックこそ現代じゃ無理があるけども、そこはうまくやりながら、今後もドラマ化されていくんだろうなあ。

あと、こういう作家のファンブックって初めて読んだんだけど、「文学館」もこんな感じなんだろうか。わたし、博物館の類の中で「文学館」だけは苦手で、いつも敬遠してるんだけど、みうらじゅんさんの手腕がすごいせいか、この本を読んで小倉の松本清張記念館には行ってもいいかなという気がしてきている・・・(←単純!)



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