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「すごい論語」読んだよ~




いやぁ。面白かったです。
もともとWEB上で行われていた対談を、加筆修正などして出来上がった本。

わたし、WEB対談の時から読んでて「おもしろいなー」と思っていたので、書籍化されるのを待っていたんですよ。
実際にはもっと他の方々とも対談されていましたが、本書では3名の方との対談に絞っていましたね。

まず、そもそも孔子たちの問答が文字化されたのって、実はリアルタイムじゃなくてずっと後世になってからなんだとか。
なので、今伝わっている論語って、実は孔子の時代には無かった漢字がたくさん使われているんだそうです。

そこで、じゃあ孔子が生きてた当時の漢字だけで論語を読んでみたら・・・あらびっくり。なんだか言ってることが違うかも・・・となってきます。本当にこれ、論語のイメージが覆ってきます。それについて語っている本です。


まずトップバッター・いとうせいこうさんとは、
論語に出てくる「楽」について。

子曰く、詩に興こり、礼に立ち、楽に成る

という一節をベースに、語り合ってます。
孔子は「楽」を一番上に持ってきてるんですよね。
これはただの音楽とか芸能っていうだけの意味ではなくて、
実はかなり強力な呪術的パワーであるという。

著者は能楽師だし、対談相手のいとうさんも、ラッパーという一面を持ってる方なので、お互いの体験やたとえ話がポンポン出てきて、「楽」の正体がどんどん具体的になってくるし、しかももしかしたら、その「楽」は古代日本にも伝わったかもしれない、それはなぜなら・・・というエキサイティングな展開になってきて、ワクワクがとまりません。

次の対談相手は、
天台宗僧侶で、仏教を一般人にも分かりやすく伝える本をたくさん出していらっしゃる、釈撤宗さん。
論語が伝えている先祖の霊とのコミュニケーション。死者儀礼、宗教儀礼の話がテーマになってます。
そこから現代人が抱えている問題へと発展していく。現代人は物理的な時間はあるのに、精神的な内在時間が少ない。これを伸ばす最大の装置が宗教儀礼であると。
読んでいて、例えば「意味・理由を教わらないと、その場にじっとしてられない」といったような、現代人の特徴とか、わたしも身に覚えのあることが多かったなー。

そして、もっとも興奮したのはラストのドミニク・チェンさんとの対談。
なんと、テーマはシンギュラリティと論語!

そんな対談で扱うのは論語の「仁」!
これは作者さえ「自分の手におえないから今まであまり扱ってこなかった」という難解な言葉。
「仁」とはいったい何なのか?っていうことに迫る手法も面白くて、仮に「仁」をX(エックス)として、その周辺に頻出する言葉から逆に推理していこうと試みたり、そのXに「神」などを代入してXの正体を導き出そうとしてみたり。

それに対応するドミニク・チェンさん、1を聞いて10を知るってこういう人のことを言うんですかね。文系脳では出てこないような答えがポンポン返ってきてほとほと感心してしまいます。
そしてまさか「仁=ヒューマン2.0」説が出てくるとは・・・。
ここまで読んできた読者にとっては思わず「それか!」と膝を打つような発想。

それにしても2500年の時を経て、
各分野のエキスパートが色々な読み方をしても、
それに応えちゃう論語ってすごい。

とても刺激的な面白い切り口の論語の本でした。



以上、「すごい論語」読書 感想でした♪
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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

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マナサビイさん、( ´∀`)ゞ イラッシャーイ

うれしい~!読んでくださいましたか。面白いですよね、この本!
わたしも最初に読んだ後、すごく興奮したのと同時に、頭の中が混沌としちゃって、また読み直しました(笑)
確かに追及したら何冊もできそうな内容なんですよね。また出してほしいなあ。
著者の安田氏は孔子の本を以前にも出されてます。実は未読なんですが、しかし内容的にはこっちのほうが発展した内容になってるんじゃないかと・・・。
そうだ!もしよかったら、出版社のミシマ社がやってるウェブサイトで「みんなのミシマガジン」っていうのがあります。そこにこの本の出版記念で、みなさんで対談されているのが掲載されてるので良かったら読んでみては。「今月のよみもの」のバックナンバー6月です。

あけぼうさんのこの記事を見て

この本がめちゃ気になり、最近やっと本屋さんで買って読みました〜!
や、凄く面白かったです。
いとうせいこうさんと安田さんが最後で出されてる結論みたいなものもとても納得でき(分別をつくる「礼」と分別をなくす「楽」、片方だけではダメで両方あってこそ成り立つ、それが世の中の真理)、途中の対談の過程もさすが面白かった。笑いという行為ってやっぱり奥深いですよね。

釈撤宗さんに関しては私もあけぼうさんと同じところ、「現代人は物理的な時間はあるのに、精神的な内在時間が少ない。これを伸ばす最大の装置が宗教儀礼」というところがなるほど!と思って。一見意味のないあるいは意味の分からない行いが人間にとっては実は意味があるというのが、そうかも知れない!と。
ドミニク・チェンさんとの対談は意外にも一番エキサイティングに感じました。「仁」=徳と今まで漠然と私も捉えていたけど、そういうんじゃなくてもう一段階突き抜けた意味づけを孔子自身ももしかするとしていたかも知れないというのは全く新しい考察で、頭パッカーン状態になりました(笑)

昔から老荘思想の方が世の真理を言い表しているのではないかと感じていましたが、こういう解釈で論語や孔子の思想を読み直すと、孔子と言う人は私たちが思っている以上にどえらい人だったのではないかと。

面白いので、もう1回読み直そうと思っています。対談形式で1冊の本にまとめられてはいますが、ちょっと掘り下げると本数冊は作れるぐらいの内容ですよね!

Re: タイトルなし

misachi68さん、( ´∀`)ゞ イラッシャーイ

ぜひぜひ♪
わたしの場合は小説⇒その元ネタになった白川静氏の孔子の本⇒WEB連載⇒漢字の本や論語の本⇒この本、という流れで来てるんだけど、初めて読む人ってどうなのかなあ…気になる~。

あ、論語。
読みたいと思ってたのに
まだ手をつけてないのだった。
無料サンプル版でちょこっと試し読みしちゃおっと。
この本、面白そう♫
プロフィール

あけぼう

Author:あけぼう
性 別:女
住 居:広島県
特 徴:とうふメンタル
近 況:Instagram(別名)

家のWi-Fiがダメなまま5月が終わりそうだ。

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